Sunday, August 24, 2014

「原発のウソ」 小出裕章


今頃ですが、この本読みました。
マスメディアの言うことだけ聞いてたら、とんでもなくかたよった情報しか入ってこないんだなあということがよくわかった。

自分である程度、その裏にある情報をしっかり集めるようにしないと、だまされ踊らされてしまうばかりになってしまいそうです。いいように操作されちゃうんだな。

おいしい話にはうっかり乗らず、自分で裏を掘り起こしていかなくちゃ。ちゃんと目をあけて物事をきちんと見ることができるように、気をつけておかないといけないですね。

原発のコストは消して安くないこと、揚水発電の事実とか、価格競争にさらされていない日本の電力会社のコスト管理意識の無さとか、あらためて思い知らされます。

あれは発電所ではなくて、海暖め装置である、とかも知らされていなかったですね。原子炉を冷やした大量の熱は、海に捨てられているとのこと。環境にいったいどれだけ影響するのか。

しかも、化石燃料が枯渇する前に、原子力発電に必要なウランの方が先に枯渇してしまうような埋蔵量だなんて、知りませんでした。未来のエネルギーだなんて、幻想なわけです。

日本の原子力の技術力は、敗戦国のゆえに遅れをとり、いまだに未熟なものであることも、目をつぶって見ないようにしてきました。フクシマでそれが露見しました。

人間にはまだ原子力は操縦できないのです。しかも一旦ことが起こったら、悲惨なことになります。もはや多くの国々で、原子力発電には未来がないと考えられるようになっているとのこと。

電力不足にならないように、これは必要悪である、という議論に対して筆者は、「一番の代替案は、まず原発を止めること」と言います。

代替案がなければ止められない、というのは、沈没しかけた船に乗っているのに、「代替案がなければ逃げられない」と言っているようなものです、と。電気が足りようが足りなかろうが、原発は即刻全部止めるべきものです、という筆者の意見には頷きます。

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