Monday, November 03, 2014

ドイツで禅修業


日本から戻ったばかりで少しあわただしかったのは確かですが、以前から予約を入れてあったので、禅を実体験する週末のコースに参加してきました。

フランクフルトの北方にある、クロスターの建物を利用して、2泊3日のコースです。

禅堂はこういう感じで、参加者は40名ほど。瞑想にたっぷり時間をとり、散歩などもありました。

こういうところに来ている人と会話すると、みんな愛と善意にあふれているんだなあと思いました。他の人のためになりたい、何かできることをしてあげたい、力になりたい、みたいなことを考えているように感じました。

会社や社会で普段会う人々はどちらかというと、どうしても自分を通したいとか、他人をおしのけてでも勝ちたいとか、そういう目標を掲げてがんばってるみたいです。というのも、そういうふうに教えられ、そうするものだとおしりをたたかれてきたからでしょう。

でもきっと、そういう同じ人々が、心の底では別のことを求めているのかも。いつもいつも目標に向かって戦ってるのとは別の、心の幸福みたいなものがほしいんじゃないかしら。

学校でも社会でも宗教でも教えてくれなかったもの、その一端を知り初めた人たちが、ここならその何かをつかめるのではないかと求めて、自ら時間を作ってやってくるのでしょう。

日本の禅寺では、ひたすら瞑想して、そのうちその時がくるのを期待するっていう印象を持ちましたが、理屈っぽいドイツ人には、ただ日々やってくうちに師匠から身体で学ぶという方法にはきっと、一家言ありそう。どうしても師匠と話して議論の中から何かを見つけたいと望むでしょう。ドイツ人の禅僧は、そのあたりをうまく吸収してくれそうです。

私もこの人となら話せそうという期待を持てたので、いずれもっと長い期間をとってみたいなと思いました。

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